観光サイクリングin行田

観光サイクリングin行田(入門)
埼玉県行田は、古墳・忍城・足袋産業が見所の三本柱。
特に昨年末に映画公開された「のぼうの城」で忍城周辺は人気が高まっています。
さらにB級グルメを地で行く「フライ&ゼリーフライ」も楽しみのひとつです。

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さぁ、まず忍城から参りましょう。
戦国時代に成田氏が築城した忍城は、豊臣秀吉が関東平定の際に、石田三成軍が忍城を攻略しようとし大規模な水攻めをしたことで有名です。利根川と荒川の間に28kmもの堤防(石田堤)を6日間で作り、河川の水を引き込み忍城周辺を水浸しにしました。しかし肝心の本丸付近は沈むことなく水攻めは失敗に終わります。忍城攻略が難航している間に、豊臣秀吉軍が北条氏の小田原城を先に落城したことにより北条氏方の忍城は開城するのでした。このことが「忍の浮き城」という別名の由来になっています。

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江戸時代に入り、徳川家康の四男の松平忠吉が忍城に配置され、十万石の城下町として発展するのでした。明治維新に城は取り壊されてしまいましたが、1988年に写真のお城や資料館が整備され、忍城の歴史を現世に伝えています。資料館は分かりやすいですよ。

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忍城から行田市駅の方へ少し戻ると昭和初期に建てられた武蔵野銀行。
国登録有形文化財に指定されている素敵な建物。

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続いては足袋作りを見学。
足袋とくらしの博物館では土日に職人による足袋作りを見学することができるんです。

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目の前で裁断やミシン縫いを見ることができるんですよ。凄いでしょ。

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たくさんの箱と・・・

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たくさんの保険証(?)と・・・

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一階が作業場で・・・

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二階がちょっとした資料館になっています。

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カラフルなデザインの足袋もありました。

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体はあんまり動かしていないですけどお昼ご飯です。
町おこしの一環でB級グルメを作る町はたくさんありますが、
ノンノンノーン!ここはリアルなB級グルメなのですよ。
昭和初期に足袋作りなどをしていた女工さんらに人気のあったフライ&ゼリーフライ。

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「フライ」とは、小麦粉を水でやわらかく溶き、鉄板の上で薄く焼きながら、ねぎ、肉、卵などの具を入れ、好みでソースまたは醤油だれをつけて食べるもの。「ゼリーフライ」とは、衣のついていないコロッケのようなもので、ルーツは中国から伝わった野菜まんじゅうなんだそう。小判形であることから「銭フライ」それがなまって「ゼリーフライ」になったとか。左がやきそば入りフライ。右がゼリーフライ。

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午後の最初は古墳巡り。
古墳とは3世紀後半から7世紀にかけての豪族のお墓。
ここ埼玉古墳群は9基の大型古墳からなる東日本最大規模を誇る古墳群です。
敷地が広いので自転車だと効率的でラクチンですよ〜。

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埼玉県の県名発祥とされる前玉神社(さきたまじんじゃ)。
この神社、恐ろしいことに古墳の上に建っているのです。コンクリートに覆われ少し無惨な浅間塚古墳。守ってあげたい気持ちになってしまいます。

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前玉神社から隣の古墳群へ戻ります。土の道は気持ちいいなぁ〜。

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古墳を5つほど見たら資料館へ。埴輪かわいいなぁ〜。
この資料館にある金錯銘鉄剣は必見ですぜ!!!

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資料館を出たら古墳巡り後半戦。大物が控えています。
まずは丸墓山古墳。石田三成が陣を張ったと云われる所で、忍城も望むことがもちろん可の好展望地。さらに円墳としては日本最大規模です。

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そして金錯銘鉄剣が発見された稲荷山古墳へ。前方後円墳ってやつですね。
ここも古墳の上に登ることができてしまします。わ〜おっ!

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将軍山古墳は展示館があり石室内を再現展示しています。

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ものすごい強風で田んぼに落ちそうになりながらも突き進む私達。
左からの横殴りの暴風。

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埼玉古墳群から自転車で10分くらい移動した八幡山古墳。
「関東の石舞台」と形容される横穴式石室が現存されています。

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しかも土日は内部に入れていまうのだ。強風も凌げ快適そのもの。

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石室を覆う円墳の土は除去されてしまいましたが雰囲気は十分。

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再び城下町に帰還。この長野口は忍城の玄関だったところ。

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和菓子屋さんの十万石本店でおやつタイム。
国登録有形文化財に指定されるこの蔵は1880年代に呉服屋の店蔵、そして足袋蔵と活躍し、1969年より十万石行田本店として営業されています。

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左下が名物「十万石まんじゅう」右が「はにわさぶれ」左上が「林檎ぱい」
世界的な版画家である棟方志功が十万石まんじゅうを食べ「うまい!」と絶賛したそう。

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駅近くの大通りには39基の銅人形ストリートが出迎えてくれますよ。

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さぁ行田観光もラストスパート。
足袋といえばイサミ。何と趣きのある工場であること!今も現役バリバリ。

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キノエネ、キッコーマンと利根川の水運を利用した野田の醤油は勢力広し。

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大澤蔵は市内唯一の煉瓦蔵。

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国登録有形文化財である忠次郎蔵。今はお蕎麦屋さんになっています。

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こちらも味わい深しな時田蔵。

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足袋工場のノコギリ屋根を見ながら歴史ある町を堪能。
行田はとっても魅力的な町。定期的に開催しますのでご興味ある方は是非。
効率良くた〜っぷりご案内いたします。
知られざる東京近郊を観光サイクリングツアーで一緒に散策しましょう!


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池ヶ谷 誠 について

セブンヒルズアドベンチャー代表。東京近郊でアウトドアツアーを企画運営。MTB・トレイルランニング・シャワークライミングなどマルチにガイディングしています。1973年神奈川生まれ。
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観光サイクリングin行田 への2件のフィードバック

  1. ゆっち のコメント:

    誠さん、御無沙汰しております!
    ようこそ、行田へ!
    私の地元なんです~。ひそかに参加を狙っていましたが叶わず。
    ナイスなレポートで、感激です。
    平野で高い建物がないので丸墓山からはかなり眺めが利いたと思います。
    行田からは富士山も浅間山もきれいに見えるんですよ。
    足袋工場なんて小学生の時以来行ってませんが、また見学したくなりました。
    あぁ帰省しなくっちゃ!!
    ツアーにも参加しなくっちゃ!!

    • アバター画像 池ヶ谷 誠 のコメント:

      ゆっちさん、ご無沙汰していまっす!
      行田出身だったのですね。
      いつもは通過するばかりの行田でしたが、今回じっくり回ることができました。歴史的に捉えると見応えがある場所ですね。のぼうの城の効果もあり、しばらく観光客も増加しそうな気配がありましたよ。丸墓山、稲荷山古墳といった日本を代表する大型古墳に登れてしまうのも良いですよねー。丸墓山の桜は見事なんでしょうね〜。
      と古墳巡りも機会をみつけてしたくなった今回です。行田最高〜!

      にしても、フライ&ゼリーフライは本当に人気なんですね。
      次々と地元の方々が持ち帰りで「フライ六枚、ゼリー八個、焼きそば四つ」
      みたいな感じで爆買いされていました。勢いにビックリ!
      観光客の人が「ギョーザフライひとつ」と言っていたのも可笑しかったです。

      ではでは、スケジュールの間隙をついて遊びにいらして下さいねー。
      お山で楽しみにお待ちしています。
      おっと行かねば・・・では〜!

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