宇都宮駅西口にある餃子像。
ペデストリアンデッキの下という死角に建っているので、餃子像を目当てにしていないとまず目に触れることはないでしょう。なんでも1994年にテレビ東京系の「おまかせ!山田商会」の町おこし企画で作製されたものだそうだ。もちろん宇都宮の特産である大谷石を使っています。ビーナスが餃子の皮に包まれた「餃子のビーナス」。
正直に申し上げますと「餃子像」をわざわざ取り上げなくてもと当初は思っていたのですが(ただの像だろって)、この動画をみて一気に餃子像に対する愛着が深まってしまったのです。作業していた人達は凍り付いたでしょうね〜(2008年10月6日のこと)。
大谷町に近くなると当然ながら大谷石の建物が多くなります。
大谷石の特性を生かした建物が多い中でも「大久保石材店」は際立つ。
自然の岩山をくりぬいて合体させた建物。
奇岩、採石場跡など大谷の特徴がギュッと詰まっている大谷平和観音の周辺。
大谷平和観音は、昭和23年から約6年の歳月をかけて岩壁を総手彫りで彫った高さ26.93mと巨大な磨崖仏。1917年から1945年まで存在した中島飛行機(現・富士重工業)。終戦までは東洋最大、世界有数の航空機メーカーで、終戦までに計29925機の航空機を生産、三菱が設計した零戦の全体の約2/3も中島飛行機が生産した規模を誇ります。当然、工場は米軍による戦略爆撃の主要な攻撃目標となり、多くの工場は破壊されることになります。破壊を免れるために疎開作業をした訳ですが、大谷の採掘場には巨大な地下空間があり工場として終戦期に利用することになります。戦後、工員のひとりだった上野浪造氏が、多数の戦死者を悼み大谷の岩壁に石仏を刻み始めます。故郷である高崎白衣大観音(1936年建立、高さ41.8m鉄筋コンクリート製)に似せて彫ろうとしたようです。2年経ち頭部を彫ったところで資金が尽き投げ出されたのですが、地域の方々が資金を集めて東京芸術大学の飛田朝次郎氏に製作を依頼、ゼロから作り直し完成させました。
日本屈指の洞窟寺院である大谷寺。この洞窟は元々縄文人の横穴式住居であったものと考えられ、縄文人の人骨が出土されている。特筆すべきはやはり大谷磨崖仏。平安〜鎌倉時代に岩壁に彫られたもので合計4組10体。西の臼杵、東の大谷といった素晴らしさ。
大谷景観公園は姿川沿いに200mの岩壁が聳り立つ。
大谷景観公園を抜けると大谷資料館に着く。
この巨大なスペースなんだと思います?
ただの自販機コーナーなんですよ。びっくりしました。
これぞリアルなハッピードリンクショップ(山梨によくあるよね)だ。
さあ〜て、目玉のひとつである巨大な地下空間へ。
大谷資料館の坑内見学へ。坑内は寒いので着込んでから入りましょう。
じゃーーん!広いっ!!!
そしてなぜだかとてもアートな空間なのだ。
ほれ。
ほれ。
ほれ。
ほれ。
ほれ。(手を抜いたテキストですが結果として採掘とかけてたね)
この坑内は、大正8年から昭和61年まで採掘が行われ、広さは東京ドーム1個分!大谷石は軽石凝灰岩で海底だった大昔に噴火した火山灰や砂礫が海水中に沈殿して凝固したものです。耐火性に優れ、重量が軽く、石質が柔らかいため加工が容易という特徴を持ち、古くから建材として使用されてきました。近代建築の三大巨匠のひとりであるフランク・ロイド・ライトが帝国ホテルを設計した際に大谷石を使用したことが有名です(ちなみに三大巨匠の他2名はル・コルビュジエ、ミース・ファン・デル・ローエですって)。
宇都宮といえば餃子。正嗣駒生店へ。
餃子正嗣の中で唯一ライスを取り扱っているお店。
餃子ライス(520円)がスタンダードで餃子12個+ライス+漬物がセット。
ご飯が少なめの盛りなので+100円でライス大盛りにした方が男性は良いかも。
まだまだ食べれちゃうという方は水餃子1人前210円を足しちゃって下さい。
予算的には520円〜830円の範囲といったところでしょうか。リーズナブル!
長岡百穴(ながおかひゃくあな)は古墳時代に造成された横穴古墳群。
家族墓的な要素が強いと考えられています。
ほぼすべての穴の壁面に室町時代から江戸時代にかけて彫られたとみられる地蔵菩薩像や馬頭観音像が間近で見ることができます。
1933年建造の大谷石造りの聖ヨハネ教会。
1932年建造の松が峰教会。(大谷石の建造物では日本一の大きさ)
内部を見学することもできます。(神聖な場所ですのでお静かにね)
現存する貴重な宇都宮城の遺構である旭町の大いちょうは推定樹齢約400年。三の丸と百間堀の境界を成す土塁の跡に鎮座しています。昭和20年のアメリカ軍の空襲によって、この大いちょうも真っ黒焦げになったそうなのですが、翌春には新芽が萌え、宇都宮の復興の象徴となったそうだ。とちぎの名木百選にも選ばれています。
江戸時代中期の宇都宮城本丸の一部を復元した宇都宮城址公園。
築城は平安時代末期、廃城は1868年。関東七名城のひとつ。
藤原宗円を祖とする宇都宮氏が1597年まで宇都宮城当主でしたが、秀吉から突然改易処分を受け備前国へ配流。その後、徳川将軍の日光東照宮参拝の際に将軍の宿泊施設として利用され、戊辰戦争の戦地(宇都宮戦争)となり宇都宮城の建造物と町並みは多くが焼失、昭和21年に戦災都市に指定され城跡の遺構は撤去され市街地へと生まれ変わりました。宇都宮城本丸の一部が復元されたのは2007年のことです。
[関東七名城]
宇都宮城(宇都宮市)、忍城(埼玉県行田市)、金山城(群馬県太田市)、川越城(埼玉県川越市)、唐沢山城(佐野市・田沼町)、多気城(茨城県つくば市)、前橋城(群馬県前橋市)
え?えれべーたー?
違和感を感じる方も多いことと思いますが、市民の憩いの場、イベントでの利用、防災拠点としての活用も考慮して作られたものだから、本来は防御であるはずの土塁に大きな穴があったって、大勢の人が有事の際に移動することを考えれば当然ですし、堀の水は防災用水にもなるのだから悪くない。シュール感を楽しめばいいのだと思う。
最後はシュークリーム専門店「シャンベルタン」でパクつきましょう。
チェーン系のシュークリームのお店は散見することができますが、ケーキのようなシュークリームのラインナップを豊富に揃えるシュークリーム専門店(自分で書いてて意味不明だよ)は相当に珍しいのではないでしょうか。実際にいくつかいただきましたがどれも美味しい。丁寧に作られているのがよく分ります。どれもオススメ!
という宇都宮観光サイクリングに是非遊びに来てね〜!