小鹿田焼

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大分県日田市の山あいに小鹿田焼(おんたやき)の里はあります。
福岡県に近く、日田ICから30分程度とアクセス自体は悪くないのですが、
福岡県の小石原側に通じる峠道は幅が狭い山道で通り抜けにくい。
小鹿田目的じゃないと訪れることはないであろう、とても静かな場所でした。

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「ギィー・・・、ゴトン」
小鹿田に着くと唐臼の音が響いており心地良い。

日本の音風景100選にも選ばれる唐臼の音が風景に溶け込み、300年近い伝統を持つ小鹿田焼のゆったりとした時間を昔と変わらずに刻み続けています。唐臼は全国でも珍しい水力を利用した陶土粉砕機で、自然乾燥された原土を細かく粉砕し陶土にします。
現在も36基の唐臼が動いています。

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小鹿田焼は江戸時代の中期に福岡県の小石原から招かれた陶工の柳瀬三右衛門と日田郡大鶴町の黒木十兵衛によって始められる。現在は10軒の窯元があるが、全てが開窯時から続く柳瀬家、黒木家、坂本家の子孫にあたり、いまなお一子相伝で守り続けられている伝統工芸です。それぞれの庭先に成形された陶器が乾燥されていたのですが、その傍らを子供達が自転車に乗ってたり鬼ごっこをしていたり・・・「ガチャーンと壊しちゃうことあるんだろうなぁ」と思いつつも、この子達が小鹿田焼の伝統を受け継ぐのですから感慨深いものがあります。微笑ましい光景でした。

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柳宗悦やバーナード・リーチによって広く知れ渡るようになった小鹿田焼。
10軒全ての窯元にそれぞれ展示スペースがあり、自由に見ることができます。
端から端まで5分ぐらいの距離に10軒が連ねているので巡るのは楽々ですよ。

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小鹿田焼は朝鮮系登り窯で、飛び鉋、刷毛目、櫛描きなどの道具を用いて刻まれた幾何学紋様が特徴。全ての工程で機械を使わない完全手作業。味わい深し!

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小袋窯の展示スペース。

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お昼になったので小鹿田に唯一ある飲食店でそばをいただくことに。

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もちろんどんぶりは小鹿田焼!
実際に使ってみるとイメージしやすくなりますね。

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「水簸」
唐臼でつかれた陶土を細長い水槽に入れ、十分に水に溶けた泥漿のゴミを取り除き、他の水槽に移す。泥土が沈殿し水槽がいっぱいになるまで繰り返します。

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「乾燥」
水抜きされた陶土は、素焼き鉢に入れたり、乾燥窯に乗せて乾燥させます。
この間の工程で1ヶ月位かかるそうです。

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小鹿田の中心部にある共同釜。
現在では5軒の窯元がくじ引きをしながら毎回使う場所を決め合ってるそうです。

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小鹿田焼そのものも素晴らしいのですが、風景、音、時間の流れ、文化継承など、トータルで驚かされるものがありました。お近くに行く機会があったら是非とも訪れるべき場所ですよ。激しくオススメ!!!

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今回の小鹿田焼巡りで購入したもの。いやぁ〜最高でした。

九州やきもの巡りもこれで第三回。定番企画になってきました。
一昨年に有田、去年は唐津、そして今年は小鹿田。
と来てますから来年は三川内焼?波佐見焼?上野焼???
磨崖仏の聖地である大分県の臼杵市も訪れたいし、当分はアチコチ楽しめそうです。


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池ヶ谷 誠 について

セブンヒルズアドベンチャー代表。東京近郊でアウトドアツアーを企画運営。MTB・トレイルランニング・シャワークライミングなどマルチにガイディングしています。1973年神奈川生まれ。
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小鹿田焼 への2件のフィードバック

  1. ritsu のコメント:

    ここ、いいですね。
    器も素朴ですてきです。
    行ってみたいな。(てか、九州自体行ってみたい・・)

    • アバター画像 池ヶ谷 誠 のコメント:

      ritsuさん、お疲れさまです〜。

      おんたは観光地化されていなくて秘境感があり良いですよ〜!
      福岡市内などに暮らしてる方でもあまり知られていないので、
      お近くにお住まいの方には訪れていただきたい場所です。

      東京からですと〜、やはり遠いので〜、何かと絡められればいいのでしょうけど。
      機会があったら是非そのうちに!
      週末はよろしくお願いいたしまーす☆

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