夏以外に月1回ペースで開催しているネイチャートレラン。
山を走る&自然を満喫する一石二鳥的な企画です。
その時期にしか見ることができない花やダイナミックな景観を求めて、
関東周辺アチコチの山を走ってみましょう。
ということで、今回は幕山梅林。
幕山の裾野が梅で広がるこの時期の公園は人混みで溢れますが、
周辺の山を上手に繋ぐと静かなトレランも満喫できてしまいます。
スタート&ゴールは湯河原駅。駅前の土肥実平夫妻の像が出迎えてくれます。
平安時代末期から鎌倉時代初期の武将で、湯河原駅のすぐ上にある城願寺付近に居を構えていたそう。石橋山の合戦で敗走する源頼朝を隠れ逃がせた功績を誇ります。
土肥実平が居を構えていたとされる城願寺のビャクシン(イブキ)。
樹齢推定約800年のこの巨木は土肥実平のお手植えといわれています。
ねじれっぷりが見事なこのビャクシンは樹勢が強く、
幹が腐敗し空洞化しても生きていけるそうだ。
日本全国の広範囲、特に沿岸部に点在しており、
樹齢1000年を超えるものも寺社を中心に見ることができます。
ヒノキ科の常緑高木。
長いこと風雨にさらされても愛らしさは変わらないプーさん。
湯河原駅より急勾配を城山目指して一気登り中。
この付近の山々に「鎌倉幕府開運街道」というハイキングコースが整備されています。
源頼朝が石橋山の合戦に負け6日間逃げ隠れしたのがこの辺りだからです。
ここは源頼朝が兜を置いて休憩したといわれる「かぶと石」にて。
この「立石」は、源頼朝が「垂直に立てば天下を取れる」と運試しに念じて投げた石。
城山山頂(土肥城址)は海を眼下に展望抜群。
しとどの窟を目指して大量な灯籠とお地蔵さんが並んでいる間をジグザクに下降中。
じゃん。ここが「しとどの窟」という場所。
源頼朝がここで隠れている時に、平氏方の梶原景時に見つかるも見逃してもらう。
という逸話が残る場所であり、神聖な何かを感じる雰囲気を持っている。
梶原景時は、平治の乱の時は源氏方、その後平氏方、、頼朝に重用され再び源氏方、
という世渡り上手な武将。教養があり和歌を好んだそうです。
源義経を死に追いやった「大悪人」と古くから評される人でもあります。
しとどの窟から幕山梅林までは荒れ気味ながら楽しいトレイル。
片側が崖になっている区間、石がゴロゴロしてる区間があるので、
丁寧に足を置いていって安全運転で走りましょう。
苔フェチの皆様お待たせいたしました!
梅まつり開催中の幕山公園。
出店も多く湯河原B級グルメ「担々焼きそば」、豚汁、梅ソフトクリームなどを買い食いできますよ。八分咲きという状況でしたが、多くの方で賑わっていました。
可憐な梅を堪能しました。
公園から幕山山頂までは急斜面の登りが続きます。
登山道はジザザグについており、一定した傾斜なので登りやすいと思います。
少し登ったところの岩場ではクライマーの姿も。
幕山山頂は多くの方で賑わっていました。宴会してるグループも。
「このザックはドイターっていうんだ」
「そこどいたどいた〜!」
と鉄板オヤジギャグに思わず笑ってしまった私達。
幕山から南郷山までは下って登り返します。
南郷山付近は笹の小道。
海の展望が楽しめたり、
笹に覆われワイルド感を味わえたりします。
南郷山は地味な扱いをされがちですが気持ち良い山。
幕山を訪れたらセットにしたい山ですね。
特に素晴らしいのは南郷山から下る登山道の先に真鶴半島を望む場所。
ここの登山道も適度に難しく楽しめますよ。
下山したら五郎神社のクスノキを鑑賞。立派です。
巨樹、梅、歴史を感じるトレイルランでした。